小学校6年生の理科でプログラミング教育
「よこ式」は教育系出版社さまと弊社が共創したあたらしいプログラミング教育アプリです。現在、2020年から(〜2023年度予定)小学校6年生の理科「電気と私たちの生活」にて使用される教材として採用されています。
アイコンの指示ブロックを左から右へよこに並べてプログラムを作ります。指示ブロックの組み合わせ操作によって、電気が点いたり信号が動いたりと画面のイラストに動きが生じることから、「プログラムでものを動かしている」ということをイメージし、楽しみながらプログラムの概念を自然と理解していくことができるアプリケーションです。
なぜ、いまプログラミング教育アプリなのか
私たちの生活している社会でもパソコンや家電・自動車など身の回りの物の多くにコンピュータが使われ、生活を便利にしています。その中で、身の回りの物の「仕組みを知る」こと、情報を適切に活用するために「必要な情報を選択し、考えること」はとても重要になりつつあります。
現在、文部科学省が「教育の情報化の推進」をすすめているのをご存知でしょうか。その中で、2020年度新学習指導要領から小学校でのプログラミング教育が必修化となることが決まっています。
他にも経済産業省が「未来の教室とEdTech研究会」を立ち上げるなど、政府が情報技術を手段として活用する力(情報活用能力・プログラミング的思考)の向上を目指し日々議論を進めています。
このプログラミング教育の必修化や2019年10月からの幼児教育無償化の追い風を受けて、習い事としてのプログラミング教室やプログラミング教材サービス・おもちゃ・ロボットの販売も増えてきています。
中高生向けにはアプリ開発やゲーム開発など、ニーズのレベルが高くなっている傾向です。このため、今後プログラミング市場はさらに拡大し、多くの人が目にしたり触れたりすることも多くなっていくと予想されます。このような現在の社会と教育分野の背景を知り、弊社では「よこ式」の企画に向け調査と研究を行いました。
課題の先にあるゴールへ向かったUIUXデザイン
まずは小学校6年生の理科にて使用される教材のためテーマの学習に効果的なことはもちろん、使う側である子どもと同じように教える側である教員にも使いやすいアプリを目指して研究・調査を始めました。
子供たちや、教員、教育関係者にヒアリングしていくうちに、エンドユーザーは子供たちであることに変わりありませんが、教える側の教員もユーザーであること、各学校や教育施設などのネットワーク環境の課題など、気付きがたくさんありました。
現在数多く採用されているツールはMITにて開発された教育用のプログラミング環境である「Scratch」と同じように縦にプログラムを組んでいく形を使った教材です。一度は目にしたことがあるかもしれません。
しかし、調査・研究のうちに私たちはシンプルな操作感と段階に応じたわかりやすい学習展開のためには、Googleのビジュアルプログラミング言語・環境である「Google Blockly」を参考にした、命令やアクションを横に繋げて横展開することで概念を理解することが効果的なのではないかという結論に至りました。
また、様々なデバイスが存在する現代で多くの人に使ってもらうためにも、インストール不要・レスポンシブ対応のWebブラウザアプリという形での展開を選択しました。
使い易くしっかり学べるアプリの開発
よこ式では、四⾓いアイコンの指示ブロックを左から右へよこに並べてプログラムを作り、動かしていきます。指示ブロックの組み合わせ操作によって、電気が点いたり信号が動いたりと画面のイラストに動きが生じることから、「プログラムでものを動かしている」ということをイメージし、楽しさ・面白さを感じられるようにしています。
「初めてでも使える、面白い」 − シンプルなUIデザイン
学習画面では、ステージ毎に必要な簡潔な説明と指示ブロック、指示で動くイラストで構成し操作と画⾯はシンプルに。そんな中でもカラフルかつ優しい色合い、読みやすいフォントなど自然に目に入る細かいデザインにこだわりました。
プログラミングに初めて触れる子どももいる中で学習に集中できるようにするためには、分かりやすさは大変重要です。「文字ばかりで余分な情報が多くてやる気が出ない」「イラストや漫画が多く気が散ってしまう」……学習を始める上で、誰しも経験のあることではないでしょうか。
さらにはWebブラウザアプリという形を採用したことから、インターネット環境があれば家庭にあるタブレットやスマートフォンでも場所を問わず快適に使うことができます。学校外での子どもの自学自習にも最適です。
1から始まり、無限に発展する
よこ式のステージ1はLEDを光らせるための指⽰ブロック1つからスタートします。まず、この1つを動かすことが第一歩です。
テーマは次第にLEDを「消す」→「点滅させる」と発展し、色の変更や時間の変更も取り入れたりと、指示ブロックも増え組み合わせ方も複雑になっていきます。 学習段階を踏み、プログラミングと単元内容双方の学びを深める
そして最終的にチャレンジするのは、本格的な信号機のプログラミング。車両用信号機(ステージ5)・歩行者用信号機(ステージ6)を動かすため、それまでのステージで学んだ学習要素が全て活きるステージとなっています。
このようによこ式では小学校6年生の理科「電気と私たちの生活」の学習において、LEDを題材として 基礎知識から応用へと段階を踏んだテーマを設定、さらに分かりやすい展開をすることにより、内容への理解が深まるようになっています。
学習を通して、このテーマ以外にもコンピュータが内蔵された身近なものが多くあり、動かすためのプログラムが使われているのだという発見をして欲しいと思います。
情報活用能力・プログラミング的思考の観点からも「初めは1つでも仕組みを作る・組み合わせることによって、無限に発展・応用させることができる」と知ることが重要です。もの以外の知識や技術、発想や行動においても同じようにして発展させていくことが可能です。
ものを作ることを始め、生きる上での様々な場面において1+1の和は2以上にもなり得る。そのことを子どもたちが理解し、大きな想像力を膨らませていって欲しいと考えています。
プログラミングから、子どもたちの可能性を広げる
コンピュータを内蔵したパソコンやスマホといったデバイスは、私たちの生活を便利にする「魔法の箱」ではなく、「プログラムという指示を出してはじめて動く箱」ということを知ったとき、ワクワクする子どもはたくさんいるのではないでしょうか。
なぜなら、前述の「1から始まり、無限に発展」=「ゆくゆくは自分ですごいものを作ることも可能」ということが分かるからです。知らなければ、ずっとコンピュータは「魔法の箱」のままです。そのように子どもたちの可能性を広げていくためにも、プログラミング学習の第一歩を「よこ式」で踏み出してもらえたらと願っています。
よこ式は、こちらにアクセスするだけで登録・DL不要で体験できます!
教える・学ぶの双方にとって使いやすい理科のプログラミング教育アプリです
- クライアント
- 教育系出版社さま
- リリース
- 2019.04
- URL
- よこ式デモページはこちらから
制作するにあたり
HTML、CSS、JavaScript、コード難読化などの技術を用いプロデューサー・デザイナー・エンジニア・リサーチャーがワンチームとなり開発を進めます。完成へ向けての進捗管理、追加要望への柔軟な対応、効果的な見せ方の模索・提案なども要所で行なっています。
アプリケーションはもちろんですが、このようなプログラミング教材を含むEdTech(教育 Education× テクノロジー Technology)について、企画から完成まで一貫して携われることは弊社の大きな強みだと考えています。
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